ご挨拶(代表理事 栗原正紀)

 2020年4月1日をもちまして「大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(JRAT)」は名称を『一般社団法人 日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT: Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team)』に変更いたしました。念願の法人化ができましたことを、ここに謹んで報告いたします。

 JRATは、東日本大震災リハビリテーション支援10団体(2011年4月13日設立)の活動経験を基に、新たにリハビリテーション関連3団体にも参画いただき、2013年7月26日に、来る災害に備えて「大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会」として再結成を行いました。そして2015年9月9・10日に栃木・茨城を襲った関東・東北豪雨災害をはじめとして、2016年4月14・16日の熊本地震災害では全国規模で約3,000人が支援活動を行い、また2018年7月の西日本豪雨災害(岡山県に対しては主に西日本から延653人が支援)、同9月の北海道胆振東部地震災害には北海道JRATが支援を行い、またその後の度重なる豪雨災害に対しても、DMATやJMATなどとの強固な連携の下で支援活動を行ってまいりました。

 結果、日本医師会JMATやDMATあるいはDEHEATをはじめとして他の災害支援関連団体からも、高い評価と期待が寄せられるようになってきています。

私たちが提唱しています“災害リハビリテーション”とは、超高齢社会となる我が国において多発する災害時に起こる被災者・要配慮者等の生活不活発および災害関連死を防ぐために、リハビリテーション医学・医療の視点から関連専門職が組織的に支援を展開し、被災者・要配慮者などの早期自立生活の再建・復興を目指す活動の全てを指します(2019.4 JRAT)。

 この考え方を医療・介護従事者のみならず地域住民へも着実に定着させるために平時から地域包括ケアシステムの中で活動を行い、災害時には避難所環境整備、避難者のリハビリテーショントリアージ、および直接支援活動等を種々の災害支援関連団体との連携の下で実施していく所存です。

 具体的には今後もJRATとして、①全国47都道府県での「地域JRAT設立」とブロック単位における情報共有・組織化、そして、②都道府県行政およびDMAT、JMAT 等災害医療支援団体との協業体制の構築、更には、③平時からの教育・啓発・人材育成等に努力してまいります。

 超高齢社会を迎えた我が国では災害は最早、“忘れた頃にやってくる禍”ではなく、“忘れる間もなくやってくる大禍”です。

 皆様の大いなるご協力・ご支援、そしてご指導の程宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人日本災害リハビリテーション支援協会
代表理事 栗原正紀


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